小さな家を建てるということ

こんばんは。
田中です。

皆さんは、家を建てる時にどんなことを考えるでしょうか?

夢に描くことはきっとたくさんあると思います。
例えば、「大きくて、明るくて、広いおうち」といった漠然としたものや
「対面キッチンにしたい」とか「食洗機が欲しい」といった
具体的なことまで、書き出したらキリがないのかもしれません。

ただ、建て替えの方は現在の土地の制約がありますし、
土地から求めるにしても、建物と合わせるとなると
建て替え以上に予算的な問題が発生してきますよね。

だれもがすべての望みをかなえることは難しいとは思いますが、
一つの解決策に小さな家を建てるという選択があるということを
お伝えしたいと思います。

家が小さくなれば、建築費も下がるし、
土地も小さくて済みます。
土地代だって下がるので、
より望みに近いエリアの建築が可能になります。

建築費を下げることが出来れば、その分を使って
より良い素材を用いることもできるし、
お気に入りの家具を買うこともできます。

家が小さくなることで、
敷地の余白が多くなるので、
お庭をつくることだってできます。

単純に掃除が楽になるということもあります(笑)

どうです。
メリットいっぱいあると思いませんか?

でも小さい家では、そもそも生活しにくいじゃないか!?
と思う方が多いかもしれませんね。

だからこそ我々設計に携わる者は、
必要な収納や空間を確保しながら、
居心地よく感じる空間を作るべく、
一生懸命ああでもない、こうでもないといいながら設計をしています。

隣の家との間にきれいな緑が見えるから、
ここにソファを置いてみようか?

この場所に収納があれば、便利だな!

土地の余白に花を植えることができそうだから
ここに立って家事ができる場所を作ろう!

などと、敷地を見ながら、
建物を依頼してくださるお客様の生活をイメージして、
プランニングを進めます。

小さな家だからと言って、
決して我慢して暮らすということではないのです。

今、こんな本を読んでいます。

この数年通っている住宅デザイン学校。
建築家伊礼智氏が設計に対する指導をしてくださる学校ですが、
特別講師としてよく来て下さる建築家の一人が、
この本の著者でもある若原一貴氏。

この方の設計した建物の中に入ると、
決して大きな家ではないのに、狭く感じるどころかむしろ広く感じ、
とても居心地の良い空間が随所にちりばめられています。

その方が多くの住宅を手掛ける中で築き上げた、
小さな家を建てるポイントをまとめた本となっています。

読み進めていくと、得心のいくことばかり。
今後の設計に少しでも多く反映させていきたいと思っています。

私自身、決して大きな家を否定するものではないですが、
予算の掛けどころとして、広さではない選択肢もあるということを
お伝えしたいと考え、このブログを書きました。

お役に立ったならば、嬉しく思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。