荻野寿也の造園ワークショップ! ~in 久喜市~

こんばんは。
田中です。

3日ほど前、お付き合いのある工務店さんの現場で行われた
造園ワークショップに参加するため、久喜市まで行ってきました。

担当した造園家は荻野寿也氏。

今、日本で有数の造園家として知られている方で、
その方と一緒に造園をやりながら、
学ぶことができるという貴重な機会です。

午前中に別な仕事があったため、午後からとなってしまい、
着いた頃にはほぼ終わり掛けという状態でしたが、
下草となる花を植えたり、砂利を撒いたり、
出来るお手伝いをさせていただきました。

造園をしていると驚くのがその住まいの変化です。
見る見るうちに住まいが良くなってくるから不思議です。

出来上がる頃には、木々のない時を想像できないほど!

塀や門などは特にありませんが、
植栽で通りからの目線を遮りつつ、人の動きを操作しているのが分かります。

この敷地は、前面道路の向こうに桜並木のある好立地ですが、
遠景となる道向こうの桜並木と近景として敷地内にも桜を植えることで、
室内からも外部からも一体感を持って見えてきます。

こちらは川の反対側から撮影したもの。
一体感が見て取れますよね~。

造園のみならず、設計においても桜並木や庭を見事に活かしています。

全開口できるサッシを開けると中と外が繋がります。
このウッドデッキでの花見は、最高でしょうね~。

一階のリビングからはウッドデッキを介して、庭の木々を楽しめます。
簀戸(簾の付いた建具)越しの景色はまた風情があります。

2階のテラスは、桜並木を眺める特等席です。
横長の開口が見事に桜を捉えています。

こういった場面で、荻野さんは、
「縦の吹抜でなく、横の吹抜」という表現を良くされます。

まさにその通りですね!

ワークショップにはお施主様ご家族も参加されていて、
その喜んでいる姿を拝見していると、こちらまで嬉しくなってきます。

お施主様はじめ、
設計を担当した「COMODO建築工房」様
施工を担当した「諸井工務店」様
造園を担当した「荻野寿也景観設計」様

貴重な機会をいただき、本当にありがとうございましたm(__)m
庭のある家をもっともっとご提案していきたいと
改めて強く思います。

ご賛同いただけたら嬉しいです!

コミュニティーの大切さを思う

こんばんは。
田中です。

昨日は3月11日。
9年前に東日本大震災が起こった日です。

事務所にいた私は、あまりの揺れに驚愕しつつ、
現場にいるであろう人間に連絡を取るも電話が通じず、
少し落ち着くのも待ってから、各現場を直接回り、
状況確認に動いていました。

ニュースで流れる目を覆うような映像や原発の問題など
今なお、避難生活を続ける方々も多く、
その方々が、少しでも心休まる生活を
取り戻されることを祈らずにいられません。

つい先日、新聞では、
津波の被害を受けた地域より原発による被害を受けた地域の方が
復興が遅れているという記事が載っていました。

多くの人が地元に戻ることをあきらめ、
土地を離れたことで地域コミュティーそのものが減ってしまっていることを
理由の一つとして挙げていました。

たしかに、だれかと苦労を共有できている方が、
人は頑張ることが出来ると思います。
ただ、そういった人間関係を築くことって簡単ではなく、
それこそ、日々の積み重ねによるものだと強く思います。

先日、完成見学会を開催したK様邸。
ご近所がとても仲が良く、いつも子供たちの笑顔や歓声であふれています。

見学会に遊びに来た妻と娘がいつの間にか遊びの輪に加えてもらって
一緒にお茶まで楽しませてもらってました(笑)

年長の子が下の子を気にかけながら遊んでいるのも見ていて感じますし、
子供たちの親御さんも自分の子供だけでなく、他の子どもたちも見ています。
駐車場の一角で、みんなでお茶して楽しんでいるのです。

こういったコミュニティーが、いざという時にお互いを気にかけ、
助け合うことが出来る人間関係につながっていくんだろうな~と
この風景を見ていて強く感じました。

K様は外構工事を自分で行っていくことになっているのですが、
建物周辺にまく予定の砂利を現場に入れたら
K様の子供だけでなく、ご近所の子供も一緒にやってました!

お客様自身に住まいづくりに参加していただくという形が
こんな風景を生み出したことを思うと、
矢川原でやっていることも地域コミュニティーづくりの
一つにキッカケになりうるものではないかと感じます。

こういった光景がもっともっと地域に溢れたらいいな~と思います。
庭の木を植える時など、ご近所に声をかけてみるのも楽しそうですね~(笑)

完成見学会 ~川越市宮元町~

こんにちは。
田中です。

先週末に行った完成見学会。
新型コロナの影響を懸念しておりましたが、
多くの方にご来場いただくことが出来ました。

延床面積25.5坪の小さな住まい。
テーマは~庭と庭をつなぐ家~

リビングに面した南庭と和室に面した北庭が
廊下を介して繋がり、視線と風の抜けを生み出すようにしています。

ダイニングは座卓としてリビングの機能を持たせつつ、
3畳の畳コーナーが寛ぎを生み出してくれます。
キッチンから見渡せる場所にあるので、
配膳や片付もしやすく、子供の様子が分かることから、
お施主様に喜んでいただいております。

2階の寝室となる部屋は吹抜けに面して、障子を入れて
ちょっと和のテイストに。
吹抜けを通しての朝日をやさしく部屋に届けてくれることでしょう。

将来子供部屋として仕切れるようにしてある2階ホールは、
配線の位置や照明を工夫してあるので、
壁や収納を作るなど、
簡単に仕切るだけで使用できるようにしてあります。

窓から差し込む光が綺麗ですよね~

窓は、周辺にある緑を取り込むことが出来るように配置してあります。
二階の洋室は、この敷地で唯一遠景を望める場所でしたので、
横長の窓として、椅子を置いてみました。

見学に来たお客様にも好評で、
お施主様姉妹が仲良く座ってくれましたよ(*^^)v

この現場では、ドイツ製の再生紙を利用した紙を壁紙として貼ってあります。
本来はその上に塗装を施すものなのですが、コストダウンを考え、
それをそのまま仕上げとして使用。

汚れたら塗ればいいだけなので、子供が小さいお宅にはお勧めです(笑)

イベント中は、この紙クロスを用いて封筒を作り、
ここに塗料を塗る体験をしていただくコーナーを設けていたので、
ご来場のお客様やお施主様ご家族にもご参加いただきました。

この塗料。自然由来の素材で作られているので、
子供が舐めても大丈夫とのこと。

壁の呼吸を損なうことがなく、
湿気のコントロールもできることから、
住まいにとっても優れもの。

ビニールクロスのように張り替えることなく、
塗り重ねをしていくものなので、
廃棄されるものがないことで環境面からも評価されています。

色々良いものがあるものですね~。

こんな住まいが完成し、もうじきお引渡しです。
無事完成し、当然嬉しいですが、
ちょっと寂しくもあります。

ですが、これからはお客様がこの住まいを育ててくれるはずです。

写真の外壁の板は、全て自分で塗装してしまうほど「ものづくり好き」なK様。
すでにウッドデッキを造る計画も進行しているので、完成が楽しみです。

自宅から徒歩1分。
今後の変化をちょくちょく見させてもらって、
一緒に楽しんじゃおうと思っています(笑)