吹付断熱施工、そして気密測定 ~in 川島町~

こんばんは。
矢川原の田中です。

川島町で新築工事のH様邸。
先日、吹付断熱材の施工とその後の気密測定が行われました。

外部はこんな感じになっています。
「火のある暮らしを楽しむ」をコンセプトに
庭にはお客様お手製の焚火台があり、
建物には薪ストーブが設置されますよ(*^^)v

内でも外でも火を楽しむすまい。
ですが、薪ストーブの暖房能力だけに依存することなく、
住まいの断熱性能もしっかりと高めていきます。

Ua値にすると、この現場は0.43という数値になっていて、
これは川島町の地域区分ですと、HEAT20のG1クラスとなっています。

実は、最近地域区分の訂正が行われ、
矢川原のある川越市は地域区分6になったことで、
この数値はG2クラスに相当することになります。

この点でもかなりの断熱性能があることがわかるかと思います。

ですが、この数値がどれだけ良くても、それは計算上のものとなってしまいます。
気密測定をきちんと行い、断熱の施工精度を確認することで、
初めてその断熱性能もまた数値通りに発揮されることになるのです。

そのために矢川原では、全棟気密測定を行っております。

気密測定の機械です。
家中の窓をきちんと閉めて、内部の空気を押し出していきます。
そうすると、隙間があるところから空気が入ってきます。
室内外で生まれる気圧差を測定して計算することで、
家の相当隙間面積が導き出されます。

結果は、C値0.54㎠/㎡ でした。
これは、1平方メートルあたり0.54平方センチメートル
の隙間があるということになります。

この家は外皮(屋根・外壁・窓・床)の面積の合計面積が
330平方メートルほどになるので、
家中の隙間を一か所にかき集めると、178.2平方センチメートル。
おおよそ、はがき一枚分くらいの大きさになることになります。

大体C値が1.0以下になると、計画換気が計画通りに機能すると言われています。
そのおよそ半分になるので、
木製サッシも使用し、引違い窓も多いこの住まいでは、
この数値が出れば、満足できる結果と考えています。

そして、断熱方法であるウレタン吹付断熱ですが、

このように施工されています。
屋根には200㎜、壁には95㎜で指定して施工を依頼。
熱橋になりやすい構造金物の部分も忘れずに施工してもらいます。

はみ出した分をカットする手間賃が掛からない厚みは?と
問い合わせた結果で生まれた95㎜という厚みですが、
弊社の標準柱である4寸(120㎜)の厚みがほとんど埋まっているので、
断熱性能は数値以上のものになっているはずです。
ちょっとお得な感じですね(笑)

そして重要になるのが、写真2枚目。
筋交いの周辺に隙間が全くないところです。

一般的な断熱材の場合、この部分の施工がしにくいため、
一番気を遣うところになるからです。

構造用面材を使うことで、なるべく筋交いを減らすようにしているのですが、
弊社は基本的に許容応力度による耐震等級3を基本としているため、
どうしても外部にも筋交いが必要になってしまうことが多いのです。

そこで施工がしやすく、気密も確保できる
この工法にはメリットを感じています。

基本的に断熱材は、何を使っていても問題ではありません。
ちゃんと施工されていればよく、
それを確認しておけばよいのです。

そのための「全棟気密測定」なのです。

断熱材だけではありませんが、
今の時代は、次から次へと良いものが生まれてきます。

矢川原の使用する断熱材も次は変わっていることだってあり得ます。
ですが、きちんと施工し、その施工精度を確認し続けていけば、
お客様に喜んでいただける住まいを
提供し続けていくことができると考えています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。