地盤改良工事について

こんばんは。
田中です。

今日は地盤改良工事について、話をしてみたいと思います。

住宅を建築する際には、
地盤調査を行い、その結果に基づいた改良工事が必要となります。

地盤が建てる住宅を受け止めるのに十分な耐力がある場合には、
そのまま基礎工事に入ることが出来ますが、
充分でない場合には地盤改良工事が必要となります。

これは、スウェーデン式サウンディング試験と呼ばれる調査方法で、
頭文字をとって、通称S.S(エス・エス)試験と呼びます。

細い棒をおおよそ10mぐらいまで刺していき、
その抵抗値によって、地面の強度を測っていきます。

この結果によって、地盤改良工事が必要か否かを
地盤を保証する会社が判断することになります。

調査会社は調査のみ、判定会社は地盤判定のみ、
改良工事会社は改良工事のみ行うことになるので、
結果は信用しやすいものになりますね!

調査する場所も、これから建物が建つ場所で調べる必要があります。
隣の敷地だからと言って、その結果を使うことはできないのです。

だからこそ、調査前はキチンと打ち合わせをして、
建物プランや配置計画まで決まってからでないと、
調査そのものが意味をなさなくなってしまうこともあるので、
注意して下さいね。

さて、調査の結果で改良工事が必要になったとして、
どんな改良方法があるのでしょうか?

いわゆる杭工事と言われるものでは、
その材料として、コンクリート、鉄、木、天然砕石などを
挙げることが出来ます。

一般的なものは、コンクリートと鉄の2種類で、
工事を見かけたことがある方も多いと思いますが、

そんな中、弊社がお勧めしているのは、
天然砕石を用いた「スクリュープレス工法」という方法です。

なぜ、お勧めしているのかというと、
コンクリートや鉄を使った杭工事の場合、
以下のような問題があり得ます。

1点目は、将来的にもう一度建替えを行う時にはその杭が使えないこと。
基本的に、建物の柱の直下に杭を打ち込んでおく必要があるため、
プランの違う建物を同じ場所に建てる場合には、
今ある杭の撤去が必要になることがあります。

2点目は、土地を売却する際に杭の撤去を求められる可能性があること。
杭の撤去には、杭を打つ以上に多額の費用が発生してしまいます。
すなわち、土地の価値が下がることに繋がります。

3点目は、コンクリート杭の場合、地中での硬化不良のチェックが出来ないこと、
そして、発がん性物質である「六価クロム」の発生が懸念されること。

4点目は、鋼管杭の場合、地中での腐食を見込んだ厚みとなっていて、
50年以上問題ないという表現がされているが、それで良いのかと言う点。

かなり、大雑把な説明となってしまいましたが、
「スクリュープレス工法」はこれらのデメリットを
すべてクリアしているのが、お勧めする理由となります。

天然砕石を圧力をかけながら、杭形状に地面に埋めていくやり方で、
地面そのものを締め固めていくことで強度を出しているため、
杭として建物を支持しているわけではありません。
なので必ずしも、柱の下にある必要がなく、
建て替えの際にも足りない場所に追加するだけで、済む場合も多くなる。

天然砕石なので、極論ただの石です。
杭のように「地中埋設物」に該当しないので、撤去の必要がない。

当然、硬化不良や発がん性物質発生の心配もないし、
また、時が経っても朽ちることはないという長期的な安心感もある。

ただ、他の工法よりコストアップもあることから、
これらのことを加味した上で、
予算面から他の工法を選択する方もいらっしゃいます。

ただそれは、そこに住む方の判断なので、
強制するものではありません。

私にできることは、情報を提供し、
お客様が判断しやすい材料を揃えることにあると考えています。

様々な情報が行き交う中、情報に溺れることがないよう、
私自身も注意しながら、皆様のお役に立てるようにと努めていきたいと思います。

長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。