歴史ある街川越で半世紀、地域密着でやってきた私たち矢川原は山田地域を中心に、樹のぬくもりを感じ、そして末永く家族と共に歩んでいける、自分たちの夢やこだわりを叶える家をどうしたらカタチにできるかわからないと悩んでいる人たちのために、とことん親身になって相談にのり、“それぞれの想い”を重ねながら、時を経るごとに味わいを深める、裸足になってほっとするぬくもりある樹の住まいと、人生を楽しむ暮らしを提供することに生きがいを感じている工務店です。
左官仕事は任せてください!
15歳から左官一筋39年!!
【担当工事】 左官
【名前】 石井左官
石井 祐司(いしい ゆうじ)
【ニックネーム】 ゆうちゃん
【生年月日】 1962年3月26日
【星座】 おひつじ座
【血液型】 O型
【出身】 埼玉県さいたま市
【資格・特技】 ソフトボール
【趣味・休日の過ごし方】 ソフトボール、魚釣り
コテを使い壁を塗ること。
仲間の紹介によって。
仕事の丁寧さ。
壁の仕上がり。
お客さまのイメージに少しでも近づけるように仕事をしていきます!
※インタビュアー:渡部 香(以下:渡)
渡)左官の仕事をされるようになったきっかけを教えて下さい。
石)中学校の時にアルバイトで。
渡)初めてバイトしたのが左官屋さんんだった、ってことですね。
石)中学2年生、夏休みに自分の通ってる中学校に行った。最初は与野の方の左官屋、親方のとこに、中学校出てすぐ住み込みで、二十歳まで勤めて一人前ってことで。自分で始めたのは28歳ぐらいですかね。
渡)左官さんをしていて仕事に対するこだわりとかポリシーはありますか?
石)同業者に見られても恥ずかしくない仕事、って形でやってます。
渡)同じ仕事をされてる方が見ても、これは凄いな、と思うような仕上りってことですね。
石)凄い、とまで言われなくても、こんなんでいいの?と言われないように。
渡)左官仕事の面白味?やりがい。
石)お客様に喜んでもらえるのが一番。
渡)そうですよね。お客様と直接そういったお話しとかって。
石)そうだね、今までも塗り物とか外部モルタルやって、今までの経験上で、新築祝いで呼ばれて、お客さんが喜んでくれていて、しゃべらなくなったな、と思ったら泣いちゃって。そういう現場はやっぱりやってよかったなぁーという感じにはなりますよね。その時、新築祝いで初めて呼ばれた現場だったんだけど。
渡)そんなに新築祝いで呼ばれることもないものないんですか。
石)今まで42年やっていて、3回ぐらいですかね。中全部クロス一切なくて、全部塗り物だった。その時は火山灰の壁塗ったんですけど。そのお客様は3軒目でようやく納得する家が出来た、って。
渡)それは感動ですよね。この前ちらっと上棟式の時に話聞いたら、昔は大工さんと左官屋仕事が多かったから、左官屋さんが呼ばれることが多かった、と聞いて、そうだったんだーと私はその時初めて知りました。
石)大工、鳶、左官ですね。
渡)そうみたいですね、それを知らなくて。
石)昔から結構ランクで言うと、左官屋は偉かったんですよね。江戸時代からさかのぼれば。それで、前教わった職人が『左』っていう字が入るんだって。左官って左って書くじゃない。それで位からいくと、頭・大工・左官って三本柱って昔は言ってたらしくて。確かに昔はクロス屋さんもペンキ屋さんもいないし。時代劇見ればわかるよね。
渡)プライベートの趣味とかお休みの時の過ごし方もお聞きしたいのですが。
石)休みの日は、ソフトボールですね。後はたまに釣り。
渡)釣りやられるんでしたっけ。でも、ソフトボールがメインですか。
石)そうですね。やっぱり市の大会っていうと、ピッチャーいないんで、どうにか仕事休んで。午前中試合行って、午後から仕事とか。
渡)ハードですね。でも生き甲斐ですからね。
石)そうですね。何よりのストレス発散で。
渡)でも凄いですよね、ソフトボールもずっとやってらっしゃるんですよね。
石)もう30年近いです。結婚する何年か前から、健康の為に始めようか、って始めたんすけどね。
渡)最初はそういう感じだったんですか?
石)スポ―ツも何もやってなかったし。ソフトボール始めようか、って始めてそれからずーと。
渡)いいですね、長く続けられる趣味。私飽きっぽいから羨ましいです。
石)幼馴染が集まってやってるから。
渡)ソフトボールもそうだし、ずっと一緒の仲間だから楽しいですよね。
石)だからこうやって応援頼んでも(仕事で)僕より若いし。みんなめいめいやっているんで、今左官屋は少ないから、結構横のつながりで。助けあってやってるんで。
渡)これからの人生の目標、やりたいこと。
石)孫の世話かな、ここまで生きると孫が見たいし、抱っこしたいな、って感じにはなるけどね。これといってやりたいこと・・・もう少しソフトボールと釣りやりたいかな。もう少し余裕があってせめて1週間に1回ぐらい休みたいかな。仕事があるだけ有難いんですけど。動ける時は一生懸命働いて。
渡)そうですね、もうちょっとゆっくりした時間を作って。
石)やりたいことー(再度悩む)三軒目建てたいね。
渡)建てて下さい(笑)
石)今更ローンも嫌だな、とも思うし。
渡)今のうちは何年ぐらいなんですか。
石)30歳で建てて、50歳で借金終わったけど、もう26年。
渡)じゃあ三軒目行きましょう!
石)せめてリフォームでもすれば、と言われるんだけど、お客さんの家はやっても、自分の家はなかなかやる暇がないですね。息子がやってくれればいいんだけどね。
渡)うちの社長や矢川原に対して、どう思われますか?
石)いろんな工務店の仕事やっているけど、矢川原さんも地元の工務店って形で、結構下職さんがみんな和気あいあいやっていて、そういうところが一番ね、ソフトボールにたとえたらやっぱりチームプレー、誰かがちょっとおかしいくてもあれだし、みんないい人で上手くチームプレーでやてると思いますよ。
渡)じゃ、そこはこれからもみんなで仲良く、一つの目標に向かって。この前も、上棟の時にみんな会ってましたけど、みんな知った顔で、2年に1回でも旅行に行ったり、顔合わせる機会もあるので。
石)「石井さん、左官屋さんも一緒に旅行行こう」って。いやーなかなか仕事詰まってて難しいです。旅行だけはちょっと勘弁してもらって。その変わり新年会とかは夜だから。新年会や忘年会は顔出すよ、って。休まずやってるのにね。
渡)そうですよね、ソフトボールも行けてないのにね。
石)そうなんですよ。
渡)確かにね、でも、ぜひその内機会があったら。
石)頭にもいったんですよ、その内仕事落ち着けば。去年もね、仕事やりきれなくて、お断りしたり。どうにもならなくて。矢川原さんのここの現場も去年からやってるんで。
渡)ここも左官工事多いし、大変そう。天井はもう塗ったんですか。
石)今日で30人工ぐらい入ってる。みんな来てもらってだからなんとか頼むよー、って。今月終わるように、応援呼んで。俺なんかも一人だから、いつ何時、人間なんてわからないんで。だから一応若いのよく応援頼んでて。俺がやってる工務店いろいろ応援頼んでて、ここはこういうやり方で、この人が監督で、この人が社長で、って教えといて。俺何かあった時は、全部頼むぞ!ってもう。結局会社に迷惑かけちゃうからね。だからなんかあったら、頼むぞ、って。
渡)うちを(矢川原)見捨てないで下さい。
石)矢川原さんも最初きっかけは菅野さんで。病院で亡くなる前に「石さん悪いけど、矢川原さんだけやってくれないか」って。
渡)でも、そうやって横の繋がりがあるって、本当助かります。
石) 菅野さんの応援で矢川原さんの現場何度か行ってたから。野島さんとか社長なんかには会ったことあったんで。
渡)ねー、全然わからない状況で、全く知らないところに頼むのは、結構勇気がいるので、やっぱりね、顔を知ってる方だったら安心して。
石)今年有難いんだけど、仕事やり切れないような状況で。とてもじゃないけど、はい、って言ってやり切れないんじゃ迷惑かけちゃうから。昔と比べたら仕事は減っててるんだけど、それ以上に職人さんがいなくて成り手がいなくて。
渡)でも、やっぱり必要な仕事だから。
石)左官屋いなくても家できるけどね。
渡)なんてこと言うんですか、そんなこと言わないで下さい。
石)クロス貼って、外部タイル貼って。でも、ここに来て結構お客様にもよるんだけど、どうしてもクロスとかと比べれば左官屋のが高いし、外部もサイディングと比べればモルタルのが高いし、でも予算ある家は左官で、っていう家が増えてきてるんですよね。今若いお客さんでも中全部漆喰やってくれ、とか。昔ながらのやり方が増えているんだか。
渡)そういう良さが見直されているんじゃないんですかね。
石)クロスと違って、夜電気付けた時とか柔らかいよね。温かみがある、っていうか。本当にそう思うよね。
渡)なんか湿気とかも違う感じがするし。
石)珪藻土とか塗ったら、ほとんど湿気はないんじゃないですか。昔の押入なんて漆喰だもんね。今の押入とは全然違いますよ。
渡)うちは(矢川原)は桐を使ってますけど。木の中ではね。この間石井さんからお聞きして、漆喰塗るといいんだー、って。そんな贅沢なことできないかもしれないけど、そうなんだーって思いました。
石)最初左官屋になって、ようやっと塗れるようになると、押入とか天袋ばっかりやらされてましたよ。上目立たないからやれ、とか。壁塗れないのに天井やれ、とかさ。まぁやりずらいとかやれるようになれば、どんなところでも、できるからってことなのかもしれないけど。
渡)やー天井って凄い思いますよ。どうやって塗ったらあんな塗れるのかな、と思って。
石)天井やると腰と首にくるよね。そっこり返って上向いてだから。
渡)体労わってあげて下さい。本当申し訳なくて。
石)それが仕事だからね。お金もらってるんだから。
渡)仕事とはいえね、キツイと思うので。無理しないように、よろしくお願いします。
(2018年7月号掲載)