歴史ある街川越で半世紀、地域密着でやってきた私たち矢川原は山田地域を中心に、樹のぬくもりを感じ、そして末永く家族と共に歩んでいける、自分たちの夢やこだわりを叶える家をどうしたらカタチにできるかわからないと悩んでいる人たちのために、とことん親身になって相談にのり、“それぞれの想い”を重ねながら、時を経るごとに味わいを深める、裸足になってほっとするぬくもりある樹の住まいと、人生を楽しむ暮らしを提供することに生きがいを感じている工務店です。
(2009年4月お引渡し)
<ご主人:主 奥さま:奥 インタビュアー=田中尚:尚 渡部香:香>
主:マンション住まいだったから、いずれは家族で住める一戸建てを作ろうと思ってて。
尚:こちらはずっとご両親が住んでいらしたわけですよね。
主:そうそう古い家でね。
尚:あの時は何年ぐらい経ってたんですか?
主:古い家は6年住んでましたよ。
尚:家自体は築何年ぐらい経ってたんですか?
主:当時中古で買ったものだから、建て替えた時には35年ぐらい。家の評価はなくて、土地目当てで買った家だったから。
尚:マンションでは同居は難しいし、ここに土地がある家もあったということで、こちらで建て替えをしようかという話になったわけですね。
奥:元々仙台の家がある場所が道路になるっていうことで、お母さん達もどこかに移らなきゃならなかったから。
主:和風の建物が理想。日本家屋ですね。
尚:材料や素材、基礎であったり本当にこだわり満載でしたよね。
主:すべて考えているものを取り入れさせてもらいました。
尚:私が記憶しているのは、桧の構造躯体や、基礎を高くすること、ベニヤを極力使わないということなどをおっしゃられたと思うんですけど。ご自身のイメージは昔ながらの日本の作り方、考え方なんですかね。
主:そうそう、国産材でね。
尚:実際に梁なども主流となっている米松とかを使わずに杉を選んで作ってますよね。
奥:もう何十年も前から、「なんとなくこんな家がほしいなぁ」っていうのはずっとあったんだと思いますね。
尚:元々ここをご購入された時点からいずれ家を建て替えるというのは念頭に入れていて、それを建てるに当たって、日本家屋的な作り方を望んでいたということですかね。
尚:Aさまの場合他の方と違うのは、契約を結構前に交わさせていただいていましたけど、なかなか着手できない状態で2年程経過しているんですよね。その後やっとスタートするよ、ということで着手させていただきましたね。
主:随分見て歩きました。
奥:元々好きなんですよね、2人で色々な家を見て歩くのが。本当にいろいろ展示場とかね。
尚:特に気に入られたところはあったんですか?
主:えー、まずは外断熱にするか、内断熱にするか考えたの。考えた時に外断熱はちょうど流行りだったんだけど、その評価っていうのは20年先、30年先になってくるからね。内断熱はもうずっと悪いところも良いところも引き継いできたものだから、だったら欠点も見据えた中で内断熱がいいかと思って。
外断熱っていう良いものに飛びついてもね。以前の家を建てた時に、100ミリの断熱材を入れるのが、北海道で昭和55年頃流行ったことがありました。国が勧めていたものが、それが数年でぐちょぐちょになるような事態が発生したんですよ。だから家っていうのは、これが一番というのはなくて、全部長所もあれば短所もあるのかなと思って。
それでやはりその土地に住んでいくには、その地の樹であり、そこの地元で培ったもので建てるのが一番良いと感じたんです。それが自分のポリシーですね。
尚:今のお話の中で、うちは打ち合わせをスタートして、すんなり決まった流れが私の中ではあったんですけど。プランや見積もりまでした業者はいなかったんですか?
主:そこまではないね。
尚:競合というよりは、それまでの勉強として色々なところは見てはいたけど、その後ウチとだけ、話をしていただいたんですね。
主:そうですね。
奥:最初は雑誌でしたよね。『埼玉で家を建てる』という本を見て問い合わせして。
尚:それは光栄です。「実際建てる時期はわからないんだけど、信用しているから契約するよ」って言ってくださった時には嬉しかったですし、すごく印象的でした。すでに思い出ですね。
主:それはないんだよね。
尚:これはやってみたかったんだけど、諦めてしまったこととか。
奥:もしあるとすれば、天井収納式の物入れじゃなくて、階段で上がっていくようなものがあれば本当はよかったのかなと。
尚:結構上げ下ろしして天井収納使われてるんですか?
奥:もう、かなり使ってます。
尚:出し入れが多いんですね。季節ものだけで、年に1回か2回ならあれもいいんですけどね。回数が多いとちょっと大変ですよね。
奥:人数も6人なので、本当にちょっとしたトイレットペーパーとか多めに買って入れて置いて、ちょこちょこ出し入れするんで。
尚:それだけ活用されてるとあの階段は大変かもしれないですね。
尚:最初のきっかけは雑誌でしたよね。お問い合わせいただいてマンションの方に伺せていただきましたね。展示場を見てもらったんでしたっけ?
主:行きましたよ。展示場と、現場見学会も行きましたよ。
決め手となったことは、やっぱり社長の人柄。一番共鳴したのは雑誌の中で「うちは営業マンは置かない」それと「建てた家が展示場だ」と、それが物凄く気に入って。建てた家が全部展示場というのが物凄くいいと思うんだよね。おすすめしますよ(笑)
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なぜかと言うとね、メーカーさんに頼んだら向こうはかなりの広告宣伝費や人件費が全部含まれての値段なんですよ。2割3割がその分としてもっていかれてるはずなんです。そう考えると、同じ値段なら、矢川原さんでやれば柱の太いの、基礎のしっかりしたの、屋根の瓦とかね、全部満たせるわけですよ。そしたらこっちの方がいい!
途中経過を見てても、基礎を高くしたんだけど、コンクリート随分入ってたわ。あそこまで木造の家を建てるのにするかというぐらい、しっかりとやってて。
近所で大手メーカーで建てたとこを、建ててる時から見てるんだけど、鉄筋の量とか、コンクリートの量とかうちのが5割ぐらい余計に入ってるよね。
それで、家を建てる上での、主要構造部ね。柱・梁・杭・屋根という大事なところに、躯体にお金を一番かけなきゃダメ。お風呂とかシステムキッチンなんてどうでもいいんだよ、いずれ替えられるんだから。家は構造部分が絶対基本だから。そういうところしっかりやらないといい家は建たないよ。
家っていうのは、月日が経つと差が出てくるの。だから昔から信州とかの木曽の桧とか使った建物、100年しても、経てば経つ程、黒びかりになって、重みがある重厚な家になってるんだよね。
それとやっぱり、なんでもそうですけど、保存していくにはお金もかけていかないと。傷んでから手をかけるんじゃ遅いんですよね、早め早めに塗り直したり手入れしてあげないとね、何でも痛みが早いよね。お金はどこにかけるかですよね。
これから家を作る人は、注文住宅にするならどこにお金かけるか、一番大事な基礎であるとか、柱・梁・屋根にかけるべきだよね。
屋根は今地震以降瓦じゃないものが流行っているけど、私のポリシーでは日本、埼玉は暑いところなんだから、瓦が一番なんだよ。あーいう屋根では暑いにきまってる。雨の音も響くだろうし。地震があってもきちんと止めてあれば崩れ落ちない。古くなったり、作る段階で手を抜いて作ってるから落ちるんですよ。だから瓦がおすすめ、で瓦をやるんなら当然構造も変わってくるわけなんですよ。
この家は二度目なんですけど、一度目も注文住宅で作っていて、屋根は立派な瓦だったんだけど、柱は3寸5分で、残念ながら頼んだものが杉だったはずなんだけど、集成だったんですよ。その会社今はなくなっちゃったし。それは実は展示場で選んだ会社だったんだけど。だから決して展示場でやっているのが安心だとは限らないんだよ。
矢川原さんは長年お父さんからね、工務店やられてきた、そういったノウハウはあると思うし、最後は作ってる大工さんの技量なんだけどね、手を抜くもきちんとやるも。メーカーさんの職人さんて決まってるもんだから、特段の技能・技術必要ないもんね。プレカットを工場でやってくれるような工法だから。
尚:プレカットですね、構造だけでなくて、他のものも最近それが増えてて、本当に組立大工が増えてしまっていることがありますよね。
主:本の中で読んだんだけど、家っていうのは、「インスタントラーメンと違って早く建てるものじゃない」って。みんなの想いも詰まって建てるのが家なんだよ。じっくり、一つ一つ、柱が立ち、ってかみしめながら、建てるんだよ。私も家作るのに半年はかかっているもんね。
尚:うちはだいたい建て替えだと半年ぐらいですからね。
主:昔はそうですよ。そんな即席の構造なんて。それこそカンナかけから始まって、昔の大工さんはそうやって全部一個一個作っていて。そうやって、出来上がる家をね、かみしめながら時間をかけて作るのが理想なんだよ。
2、3ヶ月でポコッとできるなんて‥インスタントラーメンじゃないんだから。
この家は十分、本当100%に近いぐらい考えてた通り。欲をいうならもっと床の桧の材質を厚くとか、家の中全部漆喰壁にしたいとか、贅沢言ったら切りないけどね。クロスなんて嫌いなんだよね。いくら見栄え良くても、やっぱり土と木、自然なものが一番なんですよ、人間にはね。体にもいいし。湿気があれば壁(しっくい)が吸ってくれるとか、調整してくれるから。木もそう、湿気が多ければ吸ってくれるし。人間によくしてくれる作用を持ってるわけだから。だから貼物じゃなくて。
奥:この部屋は壁も床も自然なものなので、結構湿度とか気温が安定してる。そんな乾燥するわけでもなく、それをすごく感じますよね。
尚:住んでからの感想ということで、ここでもう4年になるんですね。
主:3年後にね、塗り替えする予定してるから。まだやれるかどうかわからないけど2階も全部漆喰にしたいな。
家の前を通る人通る人に、社長があえてやってくれた霧除け、あれがね、評判よくてね。
尚:霧除けに丸桁(まるげた)を使ったやつですよね。材料をね、仕入れられたんで。あれは大工さん大変だって言ってました。通る人の目に止まって、そうやって言ってもらえるのは光栄ですね。あそこに気が付いてくれる人はそう多くないと思ってたんですけど。
主:通りかけだから結構見てるんだよ。
尚:そんな細かな造作まで見てもらえるなんて、本当嬉しいです。
奥:一生に一度の気持ちで家を建てたい人、信頼できる工務店さん、大工さんを探している人、それで人に優しい家を建てたいなぁぁと思っている人が向いているんじゃないかと思いますね。
尚:そういっていただけると嬉しいですね。うちが大事にしたいと思っていることを今おっしゃってくれたので。非常に嬉しく思います。
主:矢川原さんに頼めば満足はすると思いますね。
奥:自分の家、建てた家に満足したい人でしょ!
主:そうだね、予算的な問題もあるんだけど、さっきも言ったように、どこにお金を最低限かけていかなきゃならないか、予算的に削らなきゃならない時は、どこを削るか。そこをきちんとやってれば納得いった家ができるんじゃないですかね。設備とかは将来的に変えることできるんだし、どうしてもここを壊して取り替えるってできないとこは必ずあるんで、そういうところを社長のアドバイスで、選んでいけば間違いない家ができると思います。
尚:お金のかけどころであるとか、こだわりのある部分についての自分なりの選択をするということですね。「一生に一度のもので大事にしたい人がいいんじゃないか」と言ってくださいましたが、その方に向けて何かアドバイスをいただけますか?
奥:そう思った方達は、いい人が沢山働いてる矢川原さんにどうぞ(笑)
尚:ありがとうございます(笑)まず、来ていただければ、精一杯やります。
香:「構造とかそういうところを大事にして下さるお客様は、本当にうちに来て下さい!」って感じです。
尚:ウチにとっても大事にしているところなので、結局予算がないからって構造ほっといてこっちにお金かけてくれ、と言われてもある程度のことはしなきゃ、という思いがあります。
主:そのポリシーはね、守った方がいいと思います。矢川原ブランド『樹楽の家』というかね。こういうとこをやらなきゃうちは建てられないと。「どうぞ安いとこでやって下さい」ってね。
なんでもそうだけど、安いものはどこまでも安いものだから。良いものは手間暇かかるんだよ。材料も違うから当然お金もかかるわけで、今社長が言ったように、そこまで削ってやると会社としてのブランドがね。「納得いった人だけがうちで家を作って下さい」というポリシーを持たれた方が私は会社としてこれからいいんじゃないかと思う。
香:本当に皆さん会社にもアドバイス下さって。他のお客様もそうなんですけど「応援しているからこうした方がいいわよ」って、本当にありがたいです。
主:住宅展示場のあるところでも、安さだけで売ってる会社知ってるけどね。有名タレントが出てくるような。安いんだけど、本当にそれなりで。それも、出来上がってからじゃなくて、その過程を見なきゃね。
香:住宅展示場は素敵ですからね、みんな見るポイントがどうしても表面的なんでしょうね。
尚:完成して、綺麗に仕上がってて、おしゃれな家具が置いてあるといい家に見えちゃいますからね。
主:これから作る人へアドバイスをするよ。家の作ってる途中経過を必ず見るようにして下さい。私は家造りの基本だと思ってるんだよ。作ってる途中、骨組の段階で、良し悪しはそのへんでだいたいわかる。近所の家でもうちと比べると柱の数が全然違うんだよ。ふたをしてしまったら、それっきり見えないからね。同じ値段でどのぐらいことをしているかわからないから。
奥:本当に何を求めてるかだよね。その値段の価値と、自分が欲しい家と、つまり見た目だけなのか。それとも基礎(土台)など表面的なものだけでないことまでこだわるのか?
奥:テーブルがすごくいいです。
尚:これケヤキなんです。木目がきれいですよね。で、この丸太ですね。
奥:ここもね!式台もいいですよね。
~それでは本日はお忙しい中、ありがとうございました。
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