周辺との調和を考える

こんばんは。
田中です。

先日、火曜日の午後から水曜日まで
1.5日のお休みをいただき、
妻の誕生日のお祝いに温泉旅行に行ってきました!

行った場所は群馬県みなかみ町。
関東随一の広さを誇る露天風呂がある場所で、
結構お気に入りの温泉宿です。

その辺の話は後日改めてブログに書きたいと思いますが、

今日はその旅行の最中に立ち寄った場所である
建築家吉村順三氏の設計による「天一美術館」で
感じたことをブログに書きたいと思います。

内部は残念ながら撮影禁止とあって写真を撮ることは叶わなかったのですが、
そこには本当に素晴らしい空間が広がっていました。

そこに立つことで、広がる館内とその視線の先の緑。
内と外の境界を曖昧にするように、
内部の天井と外の軒下がつながり、
外へと視線を誘われていきます。

ぜひ実際に感じていただきたい空間でしたね!

でも、今回の話は外部についてです。

もちろん、外観は内部も含め生まれてくるものではあるのですが、
設計を学ぶ中で、建物の形状は自己主張するのでなく、
いかに周辺の景色に馴染むようにするかを考えるべきだと・・・。

今回の天一美術館の中庭に出てから建物を振り返ると
周辺の山々の稜線と屋根の形状を合わせてあるのが分かります。

この屋根形状が内観にも美しく反映されているんですよね~。

これは、長野県にある内藤廣氏設計による
「いわさきちひろ美術館」でも同様でした。

雄大な北アルプスの稜線とあえて合わせてあるのです!

ここまで規模が大きいと別なものに思えるかもしれませんが、
住宅でも同様のことが言えます。

造園家荻野寿也氏は、建物の植栽をする際に、
建物が建つ前からそこにその木が立っていたかのように見せることを
意識をしているそうです。

私は、これらの目指すところは、
周辺との調和なのだと解釈しています。

建物が周辺に立ち並ぶところであったとしたら、
街並みを意識しながらの設計。

わずかな植栽であっても、周辺に緑を提供することで、
環境が変わる気がいたします。

これは、自宅兼展示場の隣地に建てた庭小屋の写真ですが、
建物前面に木々を植えることで、周辺を歩く人に緑を提供することと、
建物方向からは、道路向かいの家の緑とこちら側の木々が
一体となって見えるように出来たらよいな~と
考えて作ったものでした。

建物を設計するときは、敷地のポテンシャルをいかに発揮するか!
お客様のご要望と合わせ、いつも頭を悩ませていることですね。

どうしたらよいかお悩みの方は、いつでもご相談ください。

「大変だけど、楽しい住まいづくり」
あなたと一緒にしていけたら嬉しく思います。